ネオナチを使った卑劣な組合攻撃を許さない 闘争妨害の文春報道、大阪広域協組と排外主義グループの乱入・暴行事件

2月9日、「闘争妨害の週刊文春報道、排外主義グループによる組合事務所乱入・暴行事件?卑劣な組合攻撃を許さない緊急報告集会」が東京・連合会館で開催され、参加者は労働組合、市民運動、政党関係者ら200名を超えました。当初予定していた90名の会議室があふれ、急きょ大会議室へ移動となる盛況ぶり。関心の高さがうかがえました。(主催は連帯ユニオン)

かならず勝利する

 昨年末発売された「週刊文春」の記事によって、事実を歪曲・矮小化した報道をされたエム・ケイ運輸闘争(本社・奈良県大和郡山市)。2013年、長時間労働や違法な運行管理の是正を求めて組合が結成され、現在も争議中だ。組合員の尾山博一さんは「分会長襲撃事件の翌日から開始したストライキは今日で436日目。分会は10名で、一人も欠けずに闘争中。必ず勝利する」と力強く語った。事件の背景を語る約9分の映像も初披露された。

これでも協同組合役員か?

 2018年1月から、大阪広域生コンクリート協同組合の一部執行部は、ネオナチ(注)の瀬戸弘幸氏らが率いる排外主義グループと結託。関西地区生コン支部事務所への乱入、恫喝、暴行事件をおこし、ネットによる誹謗中傷を連日行っている。組合側が撮影した約4分の映像には、制止を呼びかける警察官を突き飛ばし、組合の街宣車の窓ガラスを叩きつけ、暴言を吐く大山正芳副理事長の姿などが映し出された。

標的は連帯ユニオンだけではない

 登壇したジャーナリストの安田浩一さんは「大阪広域生コン協同組合は、ロバート・オウエンの掲げた協同組合の精神に反している。ヘイトデモを扇動してきたネオナチの瀬戸弘幸氏らを使って労働組合つぶしを行うのは、企業コンプライアンスに反している。背景資本についても探る必要がある。これは連帯ユニオンだけへの攻撃ではなく、マイノリティに向けられた攻撃だ」と語った。

 集会では、このほか藤本泰成(平和フォーラム共同代表)、宮里邦雄(弁護士/元労働弁護団会長)のおふたりが講演。福島みずほ(参議院議員)、松本耕三(全港湾委員長)、鈴木剛(全国ユニオン会長)、平賀雄次郎(全国一般全国協委員長)、金澤壽(全労協議長)の各氏がともにたたかおうとよびかけた。(文と写真・土屋トカチ)

注 ネオナチ= ヒトラーのナチスを信奉し、人種差別・外国人排斥を主張する反社会的な極右運動やグループ